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作物のための「場」の研究 圃場の土ー1 [農家 最新元気情報]

約30年前に熊本の肥料屋さんM商事株式会社(全国で一社だけ弊社の土改材「土根」を扱っている)の会長さんにお会いした時に、

会長さんが「うちは土壌診断を毎年して、施肥設計している。」と言われて、私の前に厚さ10センチ位の土壌診断書を、バサッと置かれました。

私は「何十年も土壌診断されて大変すばらしいと思います。大変ですが、何十年も続けることに意義があると思います。」     と言いました。

そして「失礼ですが会長さん、土壌診断してすべてが円(規定値)の中に入る圃場の土に毎年調整されても、連作障害や、いやじ現象は治りますか? 治らなくはないですか?」  
と言いました。

すると会長は、「治りません。」と辛そうに言われたのを昨日の様に覚えています。

これは、

作物の圃場の土の「場」つくりには、土壌診断項目の他にも重要なファクターがあるという事にほかありません。



よく使われる「場」という言葉ですが、

理屈はともかく、産業の現場ではどのように活用しどのような結果(現象)が出ているかを、見ていきたいと思います。

それらの情報が農業経営者にとって一番大事な事であり活用できれば一番のアドバンテージになることだからです。



(以下写真参照)


IMG_0038 (002) 連作障害回避テスト ネギ.JPG

例えば、上の写真はネギの圃場です。(連作障害;連作によるいやじ現象がでています。)
一反に同じ肥料設計でネギを植えました。
上半分 試験区(土壌改質材「土根」で場を変える技術を使う)下半分 対象区 (従来通りの栽培方法)

結果として、
試験区の土の「場」が変わりました。(肥料設計は、試験区対象区共に
同じです。)

土の場が変わると、雨の水はその「場」に接触して水の物性が変わります

土の「場」とその影響を受けた水や肥料を吸収している植物の細胞も、徐々に「場」が変わり生体反応が活発化(本来の健康状態)してきます。

また、土壌中の微生物数は土壌1g当たり10×9~10×15個とも言われておりますが、当然そのコロニー(微生物群)も環境「場」に合った微生物群に」変化していきます。(菌交代現象など) 菌体(コロニー)場に応じたものに変わって行きます。

菌体やコロニーは現場ではなかなかコントロールできませんが、「場」を変えてあげると、その「場」に応じた菌体の集合(コロニー)に変化します。
極論すると、『菌体はそれ単独で存在し、菌体自体を入れてあげて「場」を変えるという発想から、菌体は「変化」であるから、「場」を作ってあげる事で、初めて菌体(コロニー)をコントロールできる。』
という事です。。

これらの「場」の変化の結果、、植物細胞は本来の代謝生合成の機能を取り戻し、次第に成長が早くなったり収量が増えたり、アミノ酸の含有量が増えたり、作物の鮮度が長持ちしたり、するようになってきます。

圃場の場合、現場では1年に深さで約10㎝位の土の「場」が変わってきます。
一反で土の量は、約100トンです。(うまくいって)

3年(3作)で深さ30㎝・土量300トン が目安(目標)です。

ここまでくると、作物の値の張る範囲の「場」が植物に最適な場に変化してますから、肥料の吸収や代謝・生合成もスムーズに(あまり環境に左右されず本来の機能を発揮する)行われるようになります。

軟弱野菜などの葉物は根っこが浅いので、障害も1作で克服できることも多々あります。
(例 : 上の写真、ネギの例など。)



*もちろん、土壌管理(診断)と肥料設計は基本です。基本に忠実に、手を抜かないようにお願いします。

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